台湾カステラを私も実際に作ってみましたが、やはり失敗の連続。表面が割れ、型から出すとしぼんでしまいます。
この解決方法をネットや本を探し、参考になるものをとうとう発見しました!

参考にしたのは、「スフレチーズケーキ」の作り方!です
この作り方で作ったところ、なんと表面が割れず、しぼまず、腰折れせずにできあがりました!

どうやってできたのか、ぜひ皆さんにも共有したいと思います!
台湾カステラが割れる、もう1つの原因とは?
まず、割れない台湾カステラを作るため、割れる原因はを確認しておきましょう!
割れる原因は以下の2つとお伝えしました。
①卵白の泡立てすぎ
②湯煎の温度が高い
これに加えて、もう1つ、
③オーブンの下火と横からの熱が強すぎる
という原因があることがわかりました。
①、②に気を付けても割れてしまった方、申し訳ありません。
次回から③も気を付けて、作ってみてください。
オーブンの下火が強いと割れる理由は?
オーブンの下火と横からの熱が強いと、生地が下や横から急激に温められ、まだ焼けていない表面の生地を破って膨らもうとするから、だそうです。
この参考になったのは、スフレチーズケーキの作り方です。
卵黄生地とメレンゲを合わせて、湯煎焼きするところは工程として一緒。
しかも、表面が割れる、出来上がったあとしぼむ、という悩みも同じでした。
では、割れないように、どうやってオーブンの下火と横からの熱を遮るのか?
具体的なやり方はcottaオフィシャルパートナーのあいりおーさんのレシピに書いてありましたので、ご紹介します。
オーブンの下火と横からの熱を弱める方法
あいりおーさんの「割れにくいスフレチーズケーキ」のレシピを参考にしました。
型の準備のところで、型の底と側面に熱を遮断するための紙と、
湯煎する容器の下にひく段ボールを用意しています!
【型の準備】
cotta 割れにくいスフレチーズケーキより引用
①底からの熱を遮断するためにコピー用紙を型の底に合わせた15㎝の丸型に6枚カットしておく。
②側面からの熱を遮断するために側面の周囲余裕をもって52㎝×高さ9㎝に合わせてコピー用紙を4枚準備する。(コピー用紙を横長に半分にカットして高さ9㎝にする)
~中略~
⑤湯煎のスクエア型に下に敷く段ボールを準備する。この段ボールも底からの熱をダイレクトに伝わるのを防ぎます
色々と研究や実験をされて、コピー用紙を重ねて熱を遮る方法にたどり着いたのでしょうね。
研究熱心さがすごいです!
これに倣って、私も15cm丸型の分量で台湾カステラを作ってみました!
また、実際に作ってみてわかった、
卵白は何分間、泡立てればいいのか?
卵黄生地と合わせるときは何回位混ぜればいいのか?
バットがないときはどんな容器に水を入れて湯煎すればいいのか?
という疑問も、みなさんができる限り再現可能なように記載しておきます。
(具体的な数字が欲しくなってしまうのは、小嶋ルミ先生のレシピでお菓子を作っている影響かもしれません…!)
よろしければ参考にしてみてくださいね!
台湾カステラの割れなかった作り方
まず、私が作った前提を書いておきます。
・cottaの台湾カステラのレシピを15cm丸型の分量に変更
・オーブンはパナソニックのビストロ(NE-R3500)30Lを使用
・ハンドミキサーはパナソニック(MK-H4)を使用
今回は、上記の条件で15cm丸型での成功例です。
他の条件の場合も同様になるとは限りませんので、あらかじめご了承ください。
ちなみに、あいりおーさんの使っているオーブンは
「東芝 ER-TD7000-W 石窯ドーム 過熱水蒸気オーブンレンジ (30L)」だそうです。
下準備
基本的には、cottaさんのレシピと同様ですが、
15cm丸型に合わせて熱を遮断する用紙と段ボール(写真はあとに出てきます)を用意しておきます。
敷き紙は今回はロール紙を使用し、底は15cm丸型に合わせて、側面は高さ9cm×56cmの長さに切っておきました。
厚紙のサイズはあいりおーさんの型の準備を参照してください。
また、卵白を入れたボウルを冷凍庫に入れて冷やしておきます。
二重線で囲まれた部分はcottaさんからのレシピの引用です。
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側面に4枚、底に丸型4枚の厚紙、
側面ロール紙1枚、底ロール紙1枚 -
材料
敷き方は以下の図の通りです。
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底に厚紙4枚を敷く -
側面と底のロール紙を入れる -
側面に厚紙4枚を均等にいれる

私は、コピー用紙がなかったので、やわらかくしなりはあるけれど、折れ目はつかない厚紙(ケント紙?)をつかいました。
作り方
1 太白ごま油を湯煎で80℃まで温める
2 ふるっておいた粉類を一気に入れ粉気がなくなるまで混ぜる。
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1 太白ごま油を湯煎して80℃に温める -
2 粉を一気にいれる -
2 粉気がなくなるまで
混ぜる
3 40℃に温めておいた牛乳を入れ混ぜる。
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3 40℃に温めておいた牛乳
(少し温度が高めでした…) -
3 牛乳を入れよく混ぜる
4 卵黄を3回に分けて入れ、その都度混ぜる。
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4 卵黄を一つずつ入れ… -
-
4 しっかり混ぜる
ここまでは、混ぜる回数や混ぜ方は気にせず、これ以上生地の状態が変わらないというまで、ぐるぐる混ぜました。
5 卵白にグラニュー糖を3回に分けて入れ、ハンドミキサーでしっかりしたメレンゲになるまで立てる。
ここからです!しっかりしたメレンゲとありますが、どの程度泡立てればいいのか?
泡立て具合が時間で掲載されているレシピはなかったので、小嶋ルミ先生の「決定版ケーキレッスン」にある「スフレチーズケーキ」の作り方を参考にしました。
卵白は一部が凍りかけた状態で泡立て始める。温度をぎりぎりまで下げておくことで、過剰な泡立ちを抑え、キメの細かい壊れにくいメレンゲができる。
冷やしておいた卵白に小さじ1杯程度のグラニュー糖をいれ、ハンドミキサーの低速で2分間泡立てる。~中略~
きめ細かい泡を作るため、高速にしすぎないこと。小嶋ルミの決定版ケーキレッスン「スフレチーズケーキ」より引用
まずは低速で2分!と書いてありました。
残りの砂糖の半量を加えて、約1分泡立てる。ここでも高速にしない。
残りの砂糖を加えて1分間泡立てる。
羽根を持ち上げると先端がゆっくりお辞儀するような、やわらかくきめ細かいメレンゲが理想。持ち上げて角がピンと立つようでは泡立てすぎ。小嶋ルミの決定版ケーキレッスン「スフレチーズケーキ」より引用
グラニュー糖を3回に分けて入れるところは一緒です。
初めは、小さじ1グラニュー糖+低速2分、
その後、残りのグラニュー糖半分+低速1分、
最後は、残りのグラニュー糖全部+低速1分で、
合計4分間泡立てるということですね。
ただし、これは「18cm丸型のスフレチーズケーキ」の場合の分量についてなので、今回は以下のように泡立て時間を少し調整しました。
初めは、小さじ1グラニュー糖+低速2分、
その後、残りのグラニュー糖半分+低速30秒、
最後は、残りのグラニュー糖全部+低速30秒で、合計3分間
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5 小さじ1のグラニュー糖をいれたところ -
5 低速30秒泡立て後 -
5 最後の低速30秒泡立て後
シフォンケーキのメレンゲに慣れていると、かなり心配になるほどの緩いメレンゲです。。先端はクルンと丸くなり、羽根への手ごたえもあまりないほどです。
「しっかりしたメレンゲ」ではないですが、今回はこれでやってみました。
[adchord]
6 4のボウルにメレンゲを1/3入れてホイッパーで持ち上げるようにして混ぜる。
7 メレンゲのボウルに6の生地を戻し入れ、ヘラですくうようにして切り混ぜる。
ここでも、具体的な回数は書いていませんでしたが、今回は以下のようにしてみました。
ゴムベラで下からすくうように40回まぜる
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6 メレンゲ3分の1をいれる -
6 ホイッパーで混ぜた後 -
7 卵黄生地を戻しいれる
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7 下からすくうように20回混ぜた後 -
7 手前に白くメレンゲが残っている
生地はすでにトロっとしていますが、手前に白くメレンゲの跡が残っているので、もう少し混ぜました。
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7 40回混ぜたところ -
7 かなり流動性のある生地になった
40回混ぜると、生地が流れ落ちた跡もほとんど残らないほど、流動性のある生地になりました。
8 クッキングシートを敷いた型に生地を流し、表面をならす
9 バットに布巾を敷き、50℃の湯を1/3ほど注ぐ。
(湯せんの温度が高いと表面が割れる原因になるので注意)
バットはありませんでしたので、cottaさんの「“失敗”から学ぶ、成功する基本のお菓子スフレチーズケーキ」の方法に倣い、18cm丸型にお湯を入れて使いました。
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18cm丸型の中にキッチンペーパーを敷く -
その中に15cm丸型をいれる
写真の通り、天板の上に段ボールを適当に切ったものを置き、
その上にお湯を張った18cm丸型、その中に紙でカバーして敷き紙を引いた15cm丸型をいれて焼きました。
10 150℃で60分湯せん焼きする。
11 焼けたらすぐに型から外し、横紙を剥がす
今回は、型が小さくなったので、焼き時間は以下のように調整しました。
180℃で15分以上予熱し(庫内の実測値は187℃でした)
150℃で45分間、湯煎焼き
→ 45分では焼き色がつかず、15分追加し合計60分湯煎焼き
出来上がりはこちら!
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10 60分湯煎焼き後 -
11 型と側面の紙をはずす
はじめは今までのように膨らんでこなかったので、とても心配でしたがじわじわと時間をかけて均等に膨らみ、割れない台湾カステラができました!
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11 側面の紙を外しても腰折れしない! -
指で触ると跡がつくほど柔らかい
表面にしわが寄ってしまうのは、改善点かもしれませんが、
とりあえず割れませんでした!
柔らかく、しっとり、しゅわしゅわの食感で、あっという間に食べきってしまいましたー!
まとめ
割れないようにするために、ひと手間かかりますが、本当にきれいに焼けました。
あいりおーさんはなんと14回も作って割れず、しぼまない作り方を研究したそうですよ。
15cm丸型の例でしたが、このやり方を参考にみなさんも台湾カステラを攻略してくださいね!
最後に失敗例を載せておきます。
ぱっくりのふにゃふにゃでしたが、味は最高でしたよ♪